おくむら大腸肛門クリニック院長のブログ

岡山市の大腸肛門専門クリニックの院長のブログです。

大腸内視鏡ハンズオンセミナーに参加(神戸)

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皆さんは上の写真を見て何か分かりますか?これは大腸内視鏡検査のシミュレーション用の器具で、人間の大腸の走行・動きを忠実に再現したものです。大腸内視鏡検査というのは胃カメラと比較して手技の習得がなかなか難しく、医者の技術によっては患者さんに非常に痛みを与えてしまうことがあります。なので、特に初心者はこのような器具を使って予め練習をしてある程度の技術に達してから実際の検査に臨むわけです。

大腸内視鏡検査の挿入技術は日々進歩しており、以前はレントゲン下で透視しながら検査をしたり、カメラを持つ人と操作する人が別々にいて、二人がかりで行う二人法というやり方が主流だったことがありました。それが現在では無透視・一人法が主流になってきていますが、まだまだ誰でもすぐできるという検査ではなく、全国の内視鏡医が「痛みのない挿入法」を目指して日々試行錯誤して行っている面もあるのです。

以前お話ししましたが、私は「二木会」という大腸内視鏡の挿入技術を学ぶ会に属しています。大腸カメラの挿入技術を更に高めたいという全国の医師が、大学の医局の垣根を超えて集まっている会です。私も暇さえあれば二木会facebook上にアップされた他の先生方の挿入動画を見て勉強しています。最近では去年の夏に神戸でこのコロンモデルを使用した二木会主催のセミナーがあったので参加してきました。二木会の「師範」と呼ばれている超人クラスの先生方から貴重な挿入のコツを色々教えていただきました。二木会セミナーには、参加する医師の何人かが実際に下剤を飲んで患者役になってカメラを受けるライブデモもあるんですよ。

当院で大腸カメラをした後、患者さんに「先生にしてもらった検査が一番痛くなかった!」と喜んでいただけるのが一番医師として嬉しいです。これからも日々努力して少しでも患者さんに喜んでいただける検査を行いたいと思います。それではまた!

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