おくむら大腸肛門クリニック院長のブログ

岡山市の大腸肛門専門クリニックの院長のブログです。

痛みのない大腸内視鏡検査を目指して

兵庫医大にて大腸内視鏡検査の研修

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皆さん、お盆休みはいかがお過ごしでしたか?私はクリニックのお盆休み中の8/13に、兵庫医科大学の附属病院に大腸内視鏡検査の研修に行ってきました。私は大腸内視鏡検査の勉強会である「二木会」というグループに入らせていただいています。二木会とは大腸内視鏡検査で全国的に有名な松島クリニックの鈴木康元先生を塾長として、各地で勉強会を行い、またfacebook上でも活発に活動している会です。大腸内視鏡検査挿入技術の向上、質の高い検査の普及により、大腸癌の早期発見を目的に活動しているグループです。残念ながら岡山にはその支部はなく、今回二木会兵庫県支部で活動しておられるメンバーの一人、兵庫医科大学炎症性腸疾患内科の樋田信幸先生の所へ勉強させていただきに行きました。樋田先生は二木会の勉強会などでよくご講演をされている先生です。今まで全くお会いしたことは無かったのですが、facebook上で大腸内視鏡検査の研修をお願いしたところ突然のお願いにも関わらず快く承諾していただけました。

当日は早朝から新幹線、阪神電鉄を乗り継いで兵庫医大のある武庫川に向かいました。病院での検査を見学させていただき、樋田先生から検査中はもちろん、検査後も様々なお話を聞かせていただき非常に参考になりました。私のようにクリニックで一人で検査を行っていると、どうしても独自のやり方になってしまうことが多いので、今回のように名人の先生の手技を実際に見学させていただくのはとても勉強になります。今回、お盆の休みを1日潰してでも行った価値が十分ありました。樋田先生、本当にありがとうございました。教えていただいたことを少しでもフィードバックして、患者さんに痛みのない大腸内視鏡検査を行いたいと思います。目標は「全ての患者さんが最初から最後まで全く痛みを感じない大腸内視鏡検査」です!

午後3時ごろに研修が終わりました。武庫川駅から2つ隣に甲子園駅があります。ちょうど夏の全国高校野球大会をやってたので、帰りにフラフラと寄ってみました。

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外から甲子園の写真だけでも撮ろうかと思ってましたが、普通に内野の自由席の当日券が売ってたので、購入して入ってみました。甲子園での高校野球は初めて見ましたが、やっぱりTVで見るのとは随分印象が違いました。青い空と白い雲、海からの浜風が吹いて日陰に入ると結構涼しかったです。

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両校の応援のブラスバンドの曲を聴いているだけでもウキウキしましたね。観戦にはまる人の気持ちも分かりますね!全身真っ赤に日焼けしてやけどのようになっている方がたくさんいました。私もまた機会があったら是非行きたいです。それではまた~!

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がんばろう岡山!

西日本豪雨

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西日本の豪雨から3週間ほどが過ぎました。改めてあの日のことを思い出してみようと思います。岡山では7/5頃から2日間ずーっと激しい滝のような雨が降り続き、「ちょっとヤバいなあ」と思っていたら7/6夜9時半過ぎに岡山県に特別警報が出てしまいました。数十年に1度の災害の可能性があるとのことで、携帯電話に注意を促すエリアメールがバンバン届いて緊張しました。ネットで旭川ライブカメラを見ると、県庁近くの橋のすぐ下まで水が来ているようでした。

岡山県は普段は非常に自然災害が少なく、近隣の県に台風や地震の被害があっても岡山だけ無害ということが度々あります。なので私も含めて岡山県民はこういう災害には慣れていませんし、今回も多くの人が「まあなんとかなるだろう」と軽く考えていたのではないかと思います。ところが午後11時前に岡山市全域に避難指示が出ました。避難勧告ではなく避難「指示」だということで、その認識はありましたが、すでに外は真っ暗で、避難場所といっても何処に行けばいいのかもわからず、またやはりここでも「岡山は大丈夫だろう」という気持ちもあって、結局避難することはなく自宅2階に貴重品を上げてとどまりました。夜が明けて外を見ると、幸い自宅周辺は道路が冠水した程度で自宅への被害はありませんでした。

その日の土曜日は遠方から通勤されるクリニックの職員さんは安全を考えて自宅待機にしてもらい、クリニックも午後は臨時休診とさせていただきました。(患者さんにはご迷惑をおかけして大変申し訳ございませんでした。)

クリニックのある岡山市街地は浸水等の被害はなかったようですが、TVを見ると小田川が決壊した真備町の方では大変なことになっていました。ここから車で1時間も離れてない同じ岡山の映像とは思えませんでした・・今回たまたま運よく旭川に大きな決壊なく経過しただけであって、もし旭川が氾濫すると岡山市街は真備町以上に大きな被害を受けていたと思います。患者さんの一人が言われてましたが、車の免許更新の講習会で良く言われているように、こういう時は「大丈夫だろう」ではなく「大丈夫じゃないかもしれない」という気持ちが、大きな被害の防止には大切だと肝に銘じました。今でもまだまだたくさんの方が家にも帰れず困っています。こういう時こそお互いに助け合って、少しでも早く復興させていつもの平和な岡山に戻しましょう!頑張ろう岡山!

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痔の特集の放送を見て思うこと

NHK「チョイス」が痔について特集f:id:okumura-clinic:20180522104400j:plain

先日NHKの健康チャンネルの「チョイス」という番組で、痔の特集が放送されました。こういう番組は、患者さんも良く視聴されているようですね。放送後に外来で番組の内容について良く質問されたりするので、私も気づいた時はなるべく見るようにしています。

今回はどの先生が解説をされるのかと思ってましたが、東京のマリーゴールドクリニックの山口トキコ先生でした。山口先生は女性肛門科医の草分け的な先生で、この世界ではかなり有名な先生です。非常に分かりやすい解説をされていて、見られた患者さんも良く理解できたのではないでしょうか。普段から患者さんにもよく説明をされているんだろうなと感じました。ご説明の中で印象に残ったのは「痔は患者さんの意思で治療法を選択して良い」というセリフでした。

これは普段から私も良く患者さんにお話ししていることです。痔は癌などの病気と違って良性の病気です。いぼ痔、切れ痔、痔ろうという病気は基本的に一刻を争う病気ではなく、手術の適応があったとしても、急いで手術をしないといけないというものではありません。患者さんが、「今の痔の症状をどこまで治したいか」によって治療法を選んでもらっていい病気です。以前は、たいして症状もないのに病院に行ったらいきなり手術を勧められたという方がおられたかもしれません。昔は悪いものは手術してしまえという考え方もありましたが、現在は痔は生活習慣病として認識されています。このため、私はよっぽどひどい状態でない限り、初診でいきなり手術をお勧めすることはあまりありません。(痔ろうは別ですが・・)まずは生活習慣の改善と坐薬などの薬物治療をするようお話しします。それでも症状が改善しなければ患者さんのご希望に応じて手術の相談をするというのが基本的な方針です。ひどいと思った痔も、薬を使いながら生活習慣に気を付けると結構症状が良くなる方はたくさんおられます。私の外来では、こちらから一方的に手術をお勧めするということはありませんので、初診の方も安心してくださいね。

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痔ろうについては当院でも良く行っているシートン法の説明もありました。痔ろうの穴に輪ゴムを通して、時間をかけて少しずつ穴を切っていくという手術法です。一見変わったやり方と思われるでしょうが、痔ろうの手術では一般的な術式なんですよ。肛門括約筋というお尻を絞める筋肉のダメージを最小限にする目的で行われています。

番組を見て思ったことは、一般の患者さんに馴染みのない情報こそ、分かりやすい言葉で丁寧にお伝えするのが今の医師には大切な使命だということですね。そのスキルと努力が私たち医師には求められています。

皆さんも外来で疑問に思ったことは何でも遠慮せずに聞いてください。できる限り分かりやすくご説明したいと思います。それではまた~!

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臨床肛門病学会に出席(+ギター店巡り)

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先日、東京で「臨床肛門病学会」という、一般の人が聞いたらインパクトが大きいだろうという名前の学会に参加してきました。とは言っても我々業界人(?)からすると、由緒正しい全国学会で、年に1回開かれてます。今回は全国のそれぞれの超有名肛門科病院の代表者が、痔核の手術手技について発表するということで、とても楽しみにしていました。例によって土曜日の夕方までクリニックで診察後に新幹線に乗りました。夜11時に東京に着いたのでまったく町中をブラブラできず。ホテルに着くなりすぐ寝ました。

翌日日曜日朝8時から学会が始まりました。ちゃんと寝坊せず行きましたよ。

トップバッターは私が修行してた東京山手メディカルセンターの佐原先生が発表されました。東京での修業時代に何百例も見た佐原先生の手術がなんだか懐かしく感じました。午後は当クリニックで多く手掛けている日帰り手術である「ジオン注硬化療法併用の痔核結紮切除」のセッションでした。手術というものは毎年少しずつ改良されていくものなので、このような学会で他の先生の手術を動画で見るというのは物凄く有用ですし、とても楽しいです。私は学生時代、校長先生の卒業式とかの話はいつもすぐ飽きて、100%途中で他の事を考えたりしてたのですが(笑)、このような手術についての学会の時は全く眠くなることもないんですよね。今回もいい勉強ができました。また明日からの診療に役立てていきたいですね。夕方までの学会終了後、御茶ノ水に行って楽器店を見て回りました。

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最近始めた趣味のアコースティックギターをあれこれ見てまわりました。今はギターの先生にギターをお借りして練習しているので、いつかは自分のが欲しいんですよね。もうちょっと上手になって、耳が肥えたら購入しようと思っています。

それではまた~!

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日帰り手術セミナー開催しました!

 

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先日お伝えしていた日帰り手術セミナーが無事に終わりました。天気の良い日曜日の昼、しかもファジアーノ岡山のホーム開幕戦と同時刻開催とのことで、果たしてどれくらいの方が出席してくれるんだろうと思ってましたが、蓋を開けてみるとびっくりするぐらい多くの方が来場されました。まず大森クリニックの大森先生から静脈瘤についてお話がありました。非常に分かりやすいご講演で、私もつい聞き入ってしまいました。お話を聞いているうちに「静脈瘤と痔って似たところがあるなぁ」と気づきました。両方とも血流のうっ滞が原因なので、立ちっぱなしをしないなど予防法にも似たところがあるなと思いました。

続いて私から痔と便秘について講演しました。来場した方が「来て良かった!」と思っていただけるよう、なるべく分かりやすく心を込めて講演させていただきました。聞いている方が飽きないように、ちらほらお笑いネタをいれましたが、ちゃんと笑っていただけたので良かったです!講演後もたくさんの質問をいただき、皆さんに熱心に聞いていただけた様子が伝わってきてありがたかったですね。痔や便秘で悩まれている方はやっぱり多いようです。下剤についての質問がたくさんありましたね。下剤は毎日常用するなら「酸化マグネシウム」などの非刺激性下剤がお勧めですよ!

来場していただいた方から私も多くのパワーをいただきました。また機会があればぜひ行いたいです。

それではまた~!

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市民健康セミナーを開催します。

日帰り手術について講演しますf:id:okumura-clinic:20180119101211j:plain

先日月刊プラザ岡山にも掲載されてご存知の方もおられるかもしれませんが、3/4(日)に市民健康セミナーを行うことになりました。当クリニックの近くでご開業されている大森クリニックの大森裕也先生とご一緒します。大森先生とはお父様のころから2代に渡って親しくさせていただいている先生で、今回このセミナーにお誘いいただきました。

大森先生は最新の日帰り静脈瘤手術について、私は痔や便秘などの対策のお話しをさせていただきます。その中で、もちろん日帰りの痔の手術の話もする予定です。昔と違って、痔の手術は今や9割以上が日帰り手術可能なんですよ~。

あまり堅苦しい会ではありませんよ。なるべく皆さんを飽きさせないように工夫してお話しするつもりです。セミナーはどなたでも参加できますし、予約も不要です。もちろん無料です。会場は岡山駅西口からすぐのコンベンションセンターですので、日曜日のお買い物等のお出かけのついでにご参加いただけたら嬉しいです!

皆さんでぜひどうぞ!それではまた~!

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日本大腸肛門病学会認定施設に認定されました!

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このたび当クリニックが1月から日本大腸肛門病学会の認定施設に指定されました。この指定は、大腸肛門病学会の指導医が在籍していて、なおかつ一定の施設の条件を満たした場合に認定されるものです。岡山県内では大学病院等含めて9か所のみ指定されています。私は指導医の資格は以前から持っていましたが、クリニックとしては認定を申請していなかったんです。というか忘れてました・・(笑)で、私が院長になってから申請を出して、今回初めて認定されたわけです。かと言って何か診察方法とか設備が変わるわけではないのですが、「きちんと学会の水準を満たした施設ですよ~!」と認められたという訳です。

そして認めてもらったからには、「今まで以上に専門医として質の高い診察、治療を皆様に提供しなければいけない」と気を引き締めているところです。おしりって患者さんには見えない場所なんで、医師によってはあまり正確とは言えない診断・治療で済ましているところもあるようなんですよね・・私としては常に誠実に、そして最新かつ標準的な治療を皆さんにご提供するのが使命だと思っています。これからも日々精進ですね!

それではまた~!

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